|
ぱすた★戦争（2007.1.26） その日、俺は一人で留守番をしていた。双葉も留守番で、当初は向こうも昼を一人で食べる予定だったらしい。だが、窓越しの会話の成り行きで、双葉邸にお邪魔することになってしまった。 手の込んだことはしなくていいと俺は簡単なメニューを頼み、彼女は「それなら、たらこスパゲティを作ろう」と言った。パスタを茹でてあえるだけという手抜きのクセに美味しい料理だ。 俺は大賛成で湯を沸かす。その横で、双葉がパスタを二束紐解き、嬉しそうに微笑んでいた。ちょっと、新婚さん気分で照れる……というのは内緒だ。 さて、何もしないと湯が沸くまでは退屈だ。話をしていればそれでもいいが、面白そうなのでちょっと悪戯なことを言ってみた。 「パスタって袋にはグラムで量が書いてあるけど、一束何本くらいなんだろうな？」 「……」 きょとんと固まる双葉さん。この疑問を持ったことのある人が、果たしてどれくらいいるだろうか。双葉の悪影響か、俺も要らないことを気にする癖が付き始めている。 よく言えば「好奇心旺盛」だろうが、無駄な好奇心であることは確実だ。実際に思って実行するのはかなり面倒くさい。 言われて数秒後、真剣な顔でパスタを睨み、双葉は数えだしてしまった。十本ごとに手渡され、双葉は着々とカウントを重ねてゆく。俺の指に十本ずつパスタが増えていく。 食わせてもらっている分際で、と言われるならそれでもいい。それでも俺はこいつをからかい続ける。 ……湯が先か、双葉が先か……ああ楽しみだ。 ☆ 本日の試合結果。ぱすた（を利用した壱哉）勝利。 -レッツ☆ウォーtop- |